「殺せ」の否定は、

 →殺す という命令、の否定。


 命令の助動詞※「Beshi」と許可の助動詞「Yoshi」を捏造定義すると、
文章命題レベルで綺麗に解ける。(様相論理になる) *1

「Beshi」と「Yoshi」とを次のように相互関係定義すると、様相論理が応用できて便利。
①   殺すBeshi   ⇔ 殺さ ない でYoshi ということはない
②   殺してYoshi  ⇔ 殺さ ない Beshi ということはない

 ①の両辺を否定すると、
①'   殺すBeki ではない ⇔ 殺さ ない でYoshi
この左右どちらかが解答。(QED)
〔 ちなみに、②の両辺を否定しとくと、便利な式が得られ。
〔②'  殺してYoku ない ⇔ 殺さ ない Beshi

「殺すな」の否定

は、殺さない という命令 の否定。つまり、
    殺さ ない Beshi ということはない
②より、
    殺してYoshi (QED)

(まとめ)

     (殺す)   |  (殺さない)
 (殺せ)
殺すBeshi |     殺すBekiでない
殺さなきゃ
 Yokuない |     殺さないでYoshi

                  (殺すな)
  殺さないBekiでない      | 殺さないBeshi
  殺してYoshi        | 殺してYokuない


注) 日本語の「べき」(命令)
    殺さないべし
と言うと間違いと言われてしまう。
    殺さないでおくべし


 様相論理を用いると、結果的に3値論理を表現できる。
;殺せ,殺すな,殺しても良いしかつ殺さなくても良い
電子的な論理回路で言うと、;H, L, High impedance(開放)


 命令と許可とを併せて、"権力関係"という全体集合を形造る。
これをまず定めておかないと、「論理否定」は無限定に拡散してしまう。

命令(order, command, demand,…)は、

その伝達、受領認知の速さと正確さが集団の安全;生存に関わるので、
可能な限り短く明白に言語表現されるBeshi。
→それゆえに英語などでは(主語と)命令の助動詞が省略された、と考えることもできる。
→さらに遡って、まず最初に命令伝達から言語が発生した、と考えることすらできるかも。
――ってことは、最初に命令ありき!?

*1:――英文法では、modal verb(直訳: 様相動詞。ie.法助動詞)。