★ノイマン博士のジレンマ? ――”単純合理性”の限界

宿題日記
 id:mind:20040513から、自分勝手(な認知)つながりなのかなぁ
 id:mind:20040416から、それなりの平和つながり


 この日記でサボっている、「囚人のジレンマ」の中身の説明、人任せw
http://www.asahi-net.or.jp/~bm5n-tkhs/prisoner.htm
 たしかに、「囚人のジレンマ」という名前と物語では、
実社会の人々からは、"自分たちに関係ある問題"と受取られにくいので、
人々の間に理解を広めていくためには、なんか別の名前と物語が必要ですよねぇ
;ミスター・ビッグ ――の物語は忘れてました。
;ダラーオークション(Dollar Auction)http://www.asahi-net.or.jp/~bm5n-tkhs/dollar.htm
お友達を集めてそのうち2人を引っかけましょうw


 私も以前に
★   『囚人のジレンマPrisoner's Dilemma』 by William Poundstone
読みました。――『ライフゲイムの宇宙』も良いよ。
定番computerの父たる"天才"数学者ノイマンの合理的冷徹さ ――母はTuringかよ。ガシッ!!
;先制核攻撃論、予防戦争論 USアメリカはSUが反撃できる核弾頭を保有する前に先制核攻撃で(核施設などを?)潰してしまえ
という考えにショックを受けたうちの1人です。――今もそこのキタの某国で問題になってるな。
 だって、「「囚人のジレンマ」では合理的に考えれば裏切るのが得」なんだからしょうがない、
しかるに、「現状のこれは「囚人のジレンマ」である」。
したがって、「えいやっ!!」というわけで。
―― 最近、「やってしまった......」自分勝手な国家がありましたねぇ ――と遠い目。ガシッ!!
――朝鮮戦争でマッカーサ司令官は北に対して核を使うことを具申したが、逆にIke大統領に解任されたという話しは載ってないようだ。
―― 暴力が蔓延するとモラルハザードで、人々も「目的が「正しい」ければ(手段として)何やっても許される」ような気分になってくるからな。
――これを測る単位を、暴力(/正当性の)温度と呼ぶことにしよう。
―― この点を直視すると、"テロとの戦争"って、"人間の安全保障"という観点からは自己破壊的な政策だなぁ。
――たぶん、政府は承知の上でやってるんでしょう。US人やイスラエルユダヤ人は半ば気付いていないんでしょうが......。
――国家(政府)が安全でも人々の危険度が増幅していれば、人々から観れば意味ないぞ、コラァ ......恐る恐る小さな声でw


 この様相がさらに深化して、双方の核配備完成後の
MAD相互確証破壊Mutual Assured Destruction どっちが先に始めても、反撃能力の完全破壊はできず、どちらも壊滅。
という言葉も覚えたっけ。
――日経サイエンス別冊シリーズの1つを立読みして最初に知ったような遠い記憶があるゾ
⇒先制攻撃はできなくなる、MAD狂気の恐怖の均衡。


 その後、SUの経済破綻の兆しを見計らったように、
 大切な自分の首が"悪の帝国"の自由意思に基づく選択に依存しているというのは我慢ならぬ、というわけで、
STAR WARS構想
SDI: Strategic Defence Initiative
――最近はNational Missile Diffenceとか呼ばれているようだが、
「やがて旨く行きそう」とみられると、MADの均衡が崩れ、それ以前に戻り、
「「核により反撃されない」とみたUSは、先制攻撃してくるかも知れない」
と怯えさせ、SUに先制攻撃の誘因を与えてしまう。......と思うとUSは先制攻撃したくなる。
......と、なかなか怖い状況は終わりそうにありません。
――まさに、"よく衛らんと欲すれば即ち危うし"。id:mind:20040328
――"政治は事実ではなく思惑で動く" ――911の事実って何だったのだろう? とくにペンタゴンあたり怪しすぎるぜ。ジャーナリストさん、頼むよぅ
――"事実は1つだが真実は観る人によっていくつもある" by 政治部新聞記者 M.A
――"歴史とは過去の事実ではなく人々がそうであったとして欲しいと願う物語である"
......怖いですね。人々の自分勝手な認識。普遍的なものはどこかにあるのか......?(sigh)


 あはれSUは、SDIに対抗するための軍事費を捻出できず、
「改革派」ゴルバチョフの台頭を許し、政治的に煽られまくって人々にエネルギーが溜まったところで、
偶然の事象により崩壊してしまいましたとさ。
―― このとき、SU軍人は"同胞の"ロシア民間人を撃てなかった。
―― フィリピン(バナナ共和国)の革命?でも、people's powerがブームになったよな
――これが"人々の力のジャンケン均衡" id:mind:20040413
で、軍部が、自国民の多数には敵わない、という証拠です。
―― 逆に、フランス革命では、王様がパリ防衛のために招致した"外国軍"が、集まった仏国民を撃った、ところから王党派がダメージを喰って、革命が燃え広がったんでしたよね。
――インド?アイルランド?でもイギリス軍がサッカー場?に装甲機銃車を突入させた結果、国民意識が高まった、というのがあったかな。『ガンジー』『マイケル コリンズ』
―― これをみると中国も人々の間に格差不公平感(不公平ではない)が溜まってきたときは分裂、危ないぞぅ......
―― 日本は国債バブルの崩壊まであと数年は大丈夫でしょうw 「改革派」首相、うまくやりましたねw
――人々が「大丈夫だ」と思ってる限りはw ――そこまで現実から目をそらし続けていられるのかなぁ?
――すべては継続的に相当の経済成長が望めるのか、ということにかかってるけど、
――人口が減っていく、という前提では無理だぞい。どうにかしてくれ。子供に希望が持てる未来を♪
――前兆としては、機関投資家が短期国債しか買わない
――⇒日銀の長期国債買い付け比率の増加あるいは長期国債の利回り上昇 という点を注意深く観守りましょうね。


―― とりあえず、目先の問題としては、パレスチナイラクを世界は救えるのか、ということですか。
―― イラクで単に勝利するだけなら、汚い爆弾ブチこんで、人々を大量虐殺抹殺して、それだけで戦術的勝利は可能なのですが、
――それだけの暴力を正当化するには相当のペテンを行わなくてはならない。 ――ネットはペテンを暴く方向に進んでるし。
――かつ、暴力温度は否応なく相当に上がってしまう ので、自分の国の人々にも跳ね返ってくる。
――そうすると選挙に負ける。
――したがって、USはそういう汚い戦術は採れない。→汚い戦術を採れる現地人に、ホッブス戦では勝てない
―― 暴力の程度の差はあれ、こういうことです。
――勝とうとするなら、話し合いに持込むしかないんだがなー
―― 自分では、アフガンがベトナム化するのでは、と思っていて、外れたけど、
――それは、石油みたいに拘らざるを得ない資源がなかったから、ロック方式を採れた、と言うことなんだろう、と後付け理屈。


 上記の本とセットで、キューブリック監督の
★   『博士の異常な愛情または
私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
DR.STRANGELOVE OR
HOW I LEARNED TO STOP WORRING AND LOVE THE BOMB』
もお薦め。ナチ崩れの"核フェチ博士"のideaは、
 誰にも(自分にも)止められない、自動反撃地球終末最終兵器を、開発製造,公表して、
"究極の国家安全保障"を実現しよう、という"合理的"な考えです。
―― WW1シュリーフェンプランにも通じるドイツ流な合理性だなぁ
―― 狂気MADにも通じるか。アメ軍曹もミサイルに跨ってカウボーイやってたし。


 しかし、――敵が(自然=)知能のない動物とか機械ならまだしも、
言葉で通じ合い、心で共感できる、人間が相手であるのに、こちらから先に核爆弾をブチ込むってのは、
何かやっぱヘンだぞと。
――今まで大規模核戦争が起ってないから言えるだけのことかもしれないが。
<どっちですかね?
→徹頭徹尾に世界の暴力温度を冷ましていく方向に進むべきだと考えてます。
――カシミール周辺が焦臭いですね
――戦争ゲーム好きのほうが、必然的に、平和主義者なんですよー。
と言えたら良いんだが。軍事戦術知識をしたり顔でぶちまけるハゲのNHK解説員とかいるからなー
そんなこと喋るなら孫子に従えば良いのに。謙虚じゃないなぁ。


 ともども、合理性万能論者の怖さを感じる作品です。
    我々が合理的に証明できたことでも、実際には間違っているのかもしれない、
――;テストですぐできちゃって見直し何十分もして「完璧」と確信できたのに70点だったとかいうときのアレですよ。
ということを肝に銘じさせてくれた作品。ちなみに、
    ;死刑の裁判手続き
というのも同じこと。
―― なぜなら、
1. 人々の集められるDATAには限界がある。
――観察者は世界を自分勝手(自己中心的)にしか観察できない。
―― 自分の周りのことしか観察できない
―― 自分の理解可能な都合の良いようにしか解釈して受け止められない。
2. 人々の用いる推論規則は、必ずしも現実と適合していないのかもしれない。
からです。


 一神教の世界観とは反対に、非合理的な、
「暴力は絶対にイケナイ」と言いながら、 ――暴力温度低い? 治安良かったよねー
暴力に対する回復不可能な暴力 ;死刑制度 には賛成という ――おめでたい事実認識の?
国民はどこに行くのか......
 日本人同士では「囚人のジレンマ」で協力し易いという美点があって大変よろしいのですが......。
――大和の心は和の心ぜよ。――聖徳太子も言ってたね。
それを普遍性を持った"自然"な理念として説明して、列島の外にまで広めて行けるのか。
それとも、暴力を受ける前に暴力を仕掛けるような単純合理主義に染まっていくのか。
――普遍的人権主義と,大和主義と,功利主義とは相容れないものなのかな? 三つ巴w?
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/160521.htm



 というわけで、私は最近では、
「謙虚さ」を追求する方面に走ってますw
(つづく)